こんにちは。ネイル講師の三浦です。
時間をかけてせっかく綺麗にできたジェルネイルが、気付いたらツヤがなくなってきた、という経験はありませんか?
もちろんつけたてのツヤツヤがオフする日まで続くのが理想ですが、生活の中でたくさん働く指先、なかなかそうはいきません。
とはいえ、まだそんなに日にちが経ってないのになぜかツヤがなくなってしまった、とか、大事な予定があるのに何本かくすんでる、とかならどうにかしたい。
オフするには少し早いから、取り急ぎ失ってしまったトップジェルのツヤを取り戻したい!
そんな時にはどうすればいいのでしょうか?
ネイルサロンならそのためだけに行っても大丈夫なのか、いくらかかるのか、悩みどころ。
わざわざお店に連絡して予約して…となる煩わしさはもちろん、なんとなく申し訳なくてお願いしにくかったりクレーマーと思われたらどうしよう、とますますナーバスになりますよね。
その点、セルフならなんの気兼ねもなく気になったらすぐに自分でできるのが大きな魅力。
今回は、手軽にサッと修復できる、セルフならではのリペア方法をいくつかご提案しようと思います。
もちろん、ツヤがなくなってしまう原因、ツヤを長持ちさせるためのトップジェル塗布のコツ、そして意外と知らないジェルネイルのもちがいい人の生活のコツまでお伝えします!
せっかく塗ったジェルネイルのツヤがなくなる原因は?
ポリッシュやマニキュアより硬くて剥がれにくいから、そしてガラスみたいな光沢が続く、という理由からジェルネイルを選んでいる人は多いです。
つけたてのジェルネイルはツヤツヤで触りたくなるくらいツルンとしていますが、やっぱり様々なものに触れ続ける指先なので、時間の経過とともにどうしたってツヤはなくなっていくもの。
それでもいつもよりツヤがない、急にくすんでしまった、そんな時は何かしら原因があったりするのでよーく思い出してみてくださいね。
油分や汚れなどが付着する
ファンデーションや油分の多い化粧品、爪の表面にデニムの染料やインク類などが付着することで、ジェル表面のツヤがなくなって見えることがあります。
ジェル表面の上に汚れがついているだけなので、それさえ取れれば元のツヤツヤに戻るのですが、水やハンドソープでは落ちない場合、どうやって取るのかが問題。
ネットで検索すると、エタノールやクリーナー、ポリッシュ用の除光液、リムーバーで拭き取る方法などがたくさん紹介されています。
ここで注意しなければいけないのが、その成分に『アセトン』が含まれているかどうか。
アセトンは主にジェルネイルをオフするリムーバーに多く含まれる成分で、汚れを落とすのと同時にジェルネイルの層まで影響を与えてしまうので、ツヤを取り戻したかったら意味がありません。
容器に記載された成分を必ず確認して、必ずアセトンが入っていないものを選んでください。
トップジェル表面の細かい傷
家事や仕事、スポーツ等、日々の生活の中で繰り返される摩擦で硬いトップジェルの表面にも細かい傷がつきます。これは誰にもどうしようもないもの。
もしもポリッシュだったら、とっくにカラーの層含めて剥がれていたところをトップジェルの傷だけですんでいる、と思うとジェルネイルってすごく爪の保護をしてくれていると実感します。
いろいろな物に触れる爪先には細かい傷の要因はたくさんありますが、特に気をつけたいのは、掃除。
しっかりゴム手袋をしていればこの心配はありませんが、それでも強くこすったりの動作で摩擦があればリスクはゼロではありません。
自爪であってもジェルネイルをしていても、掃除の時はゴム手袋でしっかり保護するのが安心です。
スポンジを素手で持つ、これだけでも摩擦で傷はつきますが、もしそれがメラミンスポンジならあっという間にジェルネイルのツヤはなくなってしまいます。
水に濡らしてこするだけで汚れが落ちる便利なメラミンスポンジは、研磨してして汚れを削り落とすものなので、コーティングされた製品や樹脂素材への使用は表面を剥がしたり傷を付けてしまう可能性があります。
(参照:LEC https://www.gekiochikun.jp/about-melamine-sponge/)
汚れを落とすのと同時にトップジェルのツヤだけでなく厚みや強度までも削り落としてしまうのは当然の結果。
もちろん、キッチンクレンザーなど研磨剤入の洗剤にも同じことが言えます。
それからボディスクラブやピーリング系などの化粧品類でも、繰り返し使うことでジェル表面に細かな傷を作ってしまい、ツヤを失うことになるケースも。大事な予定の前は特にご注意を!
洗剤や漂白剤の薬剤に反応、柑橘系果汁にも
ジェルネイルは家庭用洗剤に含まれている成分に反応してしまうこともあります。
食器洗剤、衣類用洗剤、バス・トイレ用洗剤など様々な用途がありますが、どれも汚れや油分を分解する目的で作られたもので、素手で扱うには負担が大きいものも少なくありません。
特に消毒や漂白用洗剤に含まれる塩素はジェルネイルにも影響しやすいと言われています。
ツヤがなくなるだけではなく剥がれやすくなり、もちを悪くしてしまうので仕事や家事で使用する機会の多い人はゴム手袋を忘れずに!
そしてもう一つ、意外にも柑橘系果汁やオイルにも注意が必要です。
キッチンや床の汚れ落としの中にオレンジやレモンのオイルが含まれているのを見たことありませんか?
柑橘系に含まれるd-リモネンという成分は、稀にジェルネイルを変質させてしまうこともあるほど侮れないもの。
普通に食べる時に触れる分には影響はないと思いますが、洗剤に含まれていたり濃縮されたりしたものは少し気をつけてもいいかもしれません。
トップジェルを硬化してもツヤが出ない時は?
ちょっと番外編ですが、お悩みの多い『やっとトップジェルまで完成!と思ったらなんだかツヤが出ない』のはなぜでしょうか?
拭き取りのいらないノンワイプトップジェルの場合、まず原因としていちばん多いのが、硬化時間不足、光が当たっていない部分がある、というもの。
そして、爪のキワやエッジの曇りとベタつきは、トップジェルの塗布量が少なすぎて爪全体を覆えていないから。
それから、ライト照射直後にすぐ手で触ってしまうのも原因の1つです。
実はライト照射直後も硬化はゆっくり進んでいるので、まだ熱が残っているような間は触らず、硬化したか確認するなら時間をおいてからにしましょう。
全体にライトが当たってるか不安な時は、ライトを動かしていろんな角度からしっかり当てるのもおすすめです。
トップジェルのツヤが無くなってしまった時の対処法2つ
では、実際ツヤがなくなってしまったらどう対処したらいいのか?
まず、汚れによるものだったらアセトンの含まれていないリムーバーで拭き取り、しっかりネイルオイルで保湿すればツヤが復活しますが、それでもダメな場合にセルフジェルですぐにできる方法を2つご紹介します。
この2つは、工程が1つだけ多いか少ないかの違いですが、手間や次のジェルネイル付け替えまでもたせたい日数によって使い分けていただけたらと思います。
1.表面をサンディングで整えてトップジェルを乗せる方法
1つ目は、ツヤのなくなったジェルの表面傷を柔らかいネイルバッファで均等に整えてから、トップジェルを塗布する方法。
メリットとデメリットもお伝えするとこうなります。
・メリット…ジェルネイルの厚みが均一に整う、エッジまでしっかりカバーしやすい、ツヤが持続する
・デメリット…表面を整える工程が1つ増える
2つの方法を比較するなら、こちらは比較的しっかりめにリペアして長持ちさせたい時におすすめです。
①ネイルバッファでトップジェル表面を削る
最初にネイルバッファの目の粗い面(ロゴが入っていない方)でトップジェル表面全体を均等に削ってから、ダストを払います。
サンディングをすることで、重ね塗りするトップジェルの定着を良くし、縮みを防ぎます。
②ジェルクリーナーで爪全体を拭き取る
ジェルクリーナーを含ませたキッチンペーパーで爪全体を拭きます。
エッジと爪裏、浮きやすいサイドや爪の根元側も忘れずに!
③トップジェルを塗る
トップジェルをブラシに適量取り、すでに塗ってあるジェルの上にだけ塗り拡げます。
必ずエッジにも塗り、表面がツルンと整うセルフレベリングを待ちましょう。
ジェルの厚みが出すぎると引っかかりやすくなるので、塗布量は正面からバランスを見ながらで。
④LEDライトで照射する
ネイルから約3cmの位置から、LEDライトで約20秒照射(2回点滅まで)し、完全硬化します。
もしもライト照射時に爪に熱さを感じたら一旦照射を止め、熱さがおさまってからあらためて20秒間照射すれば大丈夫。
熱がおさまってからの再照射は、すでに硬化熱が落ち着いているので熱は感じにくいです。
大事なポイントは、少しでも熱くなりそうと感じたらすぐに照射を止めるか、ライトの下から指をはずすこと、もしくはライトからの距離を開けること。
その後で、再照射の時間を硬化に必要な20秒をきっちりまとめて当てます。
「先に5秒くらい当ててるから残り15秒」では硬化不良を起こす原因になってしまうので、すでに何秒当てたかに関係なく20秒連続照射が必要。
なので私の場合は、熱いけど我慢した数秒は意味がないので、熱くなりそうな感覚が少しでもあったら即ライトを止めて、そのあとしっかり20秒照射をしています。
ちゃんと硬化しているか確認したくなりますが、お伝えしたとおり、その時は照射直後ではなく少し間を置いてからそっと触れるようにしましょう。
照射を終えた直後も少しずつ硬化は進んでいるので、少なくとも熱が完全に冷めてからが目安。
⑤完成
表面のツヤは元通りになりました!
2.サンディングなしでトップジェルを乗せる方法
2つ目は、ツヤのなくなったジェルの表面をクリーナーを含ませたキッチンペーパーでしっかり拭き取り、トップジェルを塗布する方法。
・メリット…手軽にリペアできて時短
・デメリット…ジェル表面の状態によっては定着しにくい、硬化時にトップジェルが縮む可能性もある
上記のとおり、表面を削って整える工程がない分、サッと簡単にできる方法です。
とりあえず手早くツヤを復活したい、次のジェル付け替えまでの少しの間どうにか見栄えを保てれば…という時にはこちらの方法でも充分かもしれません。
手順は、1つ目の『表面をサンディングで整えてトップジェルを乗せる方法』の①を省略して、②、③、④とそのまま同じように進めばOKです。
ひとつ注意が必要なのは③のトップジェルを乗せる工程。
この方法は、元々残っていたトップジェルの層を調整せず、そのままトップジェルを重ねるのでどうしても厚みが出やすくなります。
ツヤを出すだけの目的、そこまで日数をもたせる必要がなければ、厚すぎず全体に均一に広げるようにするときれいに仕上がります。
塗りたてのトップジェルのツヤをキープする塗り方
ここまで、なくなってしまったツヤについてお話してきましたが、できればオフする日までツヤツヤで過ごしたいトップジェル。
トップジェルの塗り直しをしなくていいのがいちばんです。
もし、ちょっとしたトップジェルの塗り方のコツで、ジェルネイルの強度ともちがもっと持続できるとしたら試してみる価値はあると思いませんか?
ベースジェルとトップジェル、どちらも同じ色のないクリアジェルですが、目的も粘度も実は全く違います。
なので、兼用に作られた物でない限り、どちらかの代用をすることは基本的には不可能。
トップジェルは一般的に粘度が高いからこそ、しっかりと厚みを形成して、硬い被膜でジェル層を覆うもの。
美しいツヤを保ちながらも生活の中での摩擦や衝撃からネイルを保護できるように作られています。
たしかに、もしもベースジェルのようにサラサラで低粘度なら筆や刷毛でササッと扱いやすいかもしれませんが、おそらくそれでは厚みも硬さも足りない。
自爪~ジェルまでを含めて『ネイル』とするなら、これを保護するためのいちばん外側の層、トップジェルはとても重要です。
いつもただなんとなく塗ってた、トップジェルは透明だし適当でいいと思ってた、という人はぜひ見直してみてください!
トップジェルの量
トップジェルの塗布量は少なすぎてはダメ。
ノンワイプの硬化熱や、未硬化ジェルが気になって少なめに塗布してしまう人もいますが、少なくともベースや二度塗り目のカラージェルと同じくらいか少し多いくらいが目安です。
爪全体に厚みを持たせて塗り広げられること、エッジまでしっかり覆えるくらいの量は必要。
ツヤがなくなってしまう要因として、塗布量が少なすぎてジェルネイルをコーティングする厚み、強度が足りず、摩擦への耐久性もないケースも。
特に、エッジ(爪の先端)をさわってザラつきや引っ掛かりがあれば、トップジェルで覆いきれていないかもしれません。そのまま生活の中であちこちに触れていればトップジェル層がどんどん摩耗していき、そこからジェルが浮いていったり、剥がれたりする原因にもなってしまいます。
表面は凹凸なくつるんと仕上げる
ネイリストが、ジェルネイルの表面がきれいにできているか判断基準のひとつが、『光がまっすぐはいっているか』というもの。
室内照明の下で爪を上下させると、ツヤツヤの爪表面には光がまっすぐ動くように映る、これがきれいに仕上がっている目安。表面に凹凸があるとフニャフニャとよれたように光が動くのでよくわかります。
爪表面に凹凸ができてしまうと摩擦や負荷の掛かり方が均等ではなくなるため、出っ張ったところだけジェル傷だらけでツヤがなくなったり、そこから剥がれてしまう原因にもなります。
筆で動かしにくい粘度が高いトップジェルをきれいに仕上げるには、適正な量で爪に乗せたジェルがセルフレベリングでつるんと馴染んで行くのをとにかく待つこと。
待っていればちゃんと均一に広がってくれるのがジェルネイルの特性なので、あれこれ触らず少し待ってみるのがコツ。
ライト照射は規定どおりに
ジェルネイルライトは、それぞれのブランドごとに推奨する照射時間や距離、角度が異なっています。
そして、それはもちろん塗っているジェルがライトと同じブランドである場合でのもの。
いろんなブランドのジェルを使ううちに、気付いたらライトの推奨通りではなく自己流になってしまっていた、ということは少なくないと思います。
ライトは箱に、ジェルはパッケージや容器に、必要な硬化時間などがかなり小さい字ですが記載があることが多いので、違うブランドのものを使う時は一度確認してみてくださいね。
時間が10秒くらい足りてなかったり、光が当たっていない面ができていたり、ということも少なくありません。
実はそれが硬化不良につながっていたり、ツヤや強度不足の原因にもなっていたりするのです。
もし、完全硬化しきれていないかもしれない、という時は規定よりも長めに当ててみてくださいね。
どのライトとジェルにも相性があって、規定どおりに照射することで持続性、強度、ツヤのある仕上がりになります。
ジェルネイルをする目的は様々ですが、ポリッシュよりももちがよくて、強度とガラスのようなツヤがあるからこそのジェルネイル。
ダメージが気になったり、オフを手間に感じる人が多いからこそ、一度つけたらなるべく長くきれいな状態をキープしたいもの。
生活の中でのちょっとした意識付けで、ネイルのもち自体も大きく変わってきます。
なによりネイルにダメージを与えないために、水仕事は基本ゴム手袋をつける、爪先でカリカリしたりと道具代わりに使わない、こまめな保湿をする、という習慣が大切。
そしてリペアに使うトップジェルこそ、未硬化ジェルの拭き取りがいらないノンワイプがおすすめです。
拭き取りの失敗でさらにトップジェルを塗り重ねて、これ以上厚みや伸びてきた自爪との段差を出さないことは、見た目にもジェルの浮き防止にも重要なポイント。
今回はトップジェルのツヤがなくなってしまった場合の対処方法についてお伝えしましたが、気になったらすぐにこういうリペアができるのはセルフジェルネイルの大きな強みです。
1本だけツヤを復活させて欲しいとネイルサロンに連絡するってなかなかできないし、ネイルサロンユーザーの中にトップジェルとライトだけ持っている人がいるのは賢い選択かもしれませんね。
お知らせ
持つ、剥がせる、傷まない。
みんなが待ち望んでいたジェルネイルキットが、ついに登場。