ジェルネイルをしたまま爪切りで切る前に知ってほしい!セルフで失敗しない2つの方法。


こんにちは。ネイリストの三浦です。

「ジェルネイルをつけたまま長さだけ短くしたい、これってセルフでできる?」

そう思ったことはないでしょうか?自爪はいつも爪切りで短くしてるんだけど、ジェルがついてるまま自分で切っても大丈夫かな?と。

これ、意外とネイルサロンのお客様からきかれることが多いんです。そして、みなさん一様にうしろめたさを感じつつの質問。
ジェルネイルの付替えはまだだけど少し伸びた長さが気になる。ついてるジェルを残したままちょっとだけ短くするくらいだから自分でしようかな、というパターン。例えば、『思ったよりも爪の伸びが早くて、PCのキーボードがカチカチなってしまう、家事がやりづらい』とか、『1本だけ折れてしまったからそこに長さを合わせたい』とか。

もちろんネイルサロンに事情を話せば快く対応してくれるものですが、私の感覚的にはこれを自分でどうにかしようという人は少なくない気がします。せっかく施術してくれたネイリストへの申し訳なさから頼みづらいのもあれば、これだけのためにわざわざサロンに行きたくない、短くするだけなら自分でできそう、といったところでしょうか。

誰でもありがちなこんな時のために、今回はいかに安全にジェル爪を短くするかを考えたいと思います。
  

ジェルネイルごと爪切りで切ることは可能?

はっきり言ってしまえば、基本的にはジェルがついたまま、お家にある爪切りでバチンと切るのは絶対NG!どうしても短くしたいならファイルで削って欲しいのが本音です。もちろんプロのネイリストがジェルネイルがついたままの爪をカットすることは日常的ですが、経験と知識がある上でどんな爪切りでどんな切り方をするか、その場でいろんな状態を判断しながら施術しています。よくわかっていないまま、家にある爪切りで自爪と同じような感覚でパチンと切ろうというのは本当に危険なのです。

爪切りで一気に切ったらどうなる?

圧が加えられて白くなってしまった部分=ダメージ
左から
グリップ型爪切り、ニッパー型爪切り、爪やすりの断面
白くなっている部分が多いほど負荷がかかっている

すぐ上の写真は、3パターンの切り方をした場合の爪断面のダメージ具合を比較したもの。白くなった部分は、二枚爪や爪割れの原因となる負荷がかかった部分なので、どの爪切り方法が爪に優しいかは一目瞭然です。

爪切りの刃で切りたい爪の部分をガッチリはさんで一気に圧力をかけて断ち切る、いわゆる爪切り。ジェルがついた爪でこれをしようとすると、切れる前から恐ろしい圧が爪にかかります。もう自爪がとれるんじゃないかってくらい、かなり痛いし怖い。
自爪とジェル層が剥がれないようにしっかりくっつけてある爪に、その境目が剥がれるくらいの圧をかけるのだから、反動がないわけがありません。

これはよくある例ですが、爪切りで一気にバチン!といったらすごい衝撃と同時に勢いよくジェルの部分が弾け飛んで、残った自爪の表面がめくれてボロボロになってしまったり、爪に亀裂がはいってしまった、というもの。こうなるとダメージはかなり深刻で『ジェルを残したかった』とは程遠く、もはやジェルネイルを乗せること自体が難しくなります。
もっとも、出血してしまうような状態ならネイルを楽しむどころではないですし、広範囲でダメージを受けた爪はもとに戻るまで数ヶ月かかることも。

ジェルネイルの爪切りは自爪と何が違う?

厚みの差はこんなに。
左:ジェルネイル 右:自爪

自爪を当たり前に切ってきた、使い慣れたいつもの爪切りでジェル爪をうまく切れないのは爪の硬さ、爪の厚みの2つの違いによるもの。ジェルネイルをすれば自爪に比べて厚みもかなり変わり、それだけ硬さも変わります。

一般的なグリップ型爪切りはカットする際に最も爪に負担がかかりやすい形状で、厚みと硬さが増せばそれだけカットしづらく、切るのに必要な力も大きくなるため爪への負担もさらにかかってしまう、ということになります。もちろん同時に、爪切りの刃にもダメージが。ジェルネイルのような厚みや硬さを切ることは想定されていないため、精巧に薄くつくられた刃先が欠けてしまうこともあります。

自爪と爪切り、カーブの違い 

爪のもつ曲線、Cカーブ
爪切りの刃は真っ直ぐな直線

そして、爪と爪切りの刃をそれぞれ正面からみるとまさに曲線と直線。曲線の爪に対して直線の刃に合わせてぐっと広げて断ち切れば、ものすごい負荷がかかるのは当然です。もともと自爪はCカーブという自然な丸みを帯びているからこそ強度があり、さらに力や圧が加わった時にしなる弾力性を持っています。自爪なら直線に押し広げてカットされたとしても、このしなりがあるために割れや亀裂がなく元の形に戻ることができるのです。でも、硬いジェルがのっている状態ではしなることができず衝撃で自爪とジェル層が剥がれたり、爪に亀裂が入ったり深刻なダメージを引き起こすことも。

自爪とは違う、ジェル爪の厚みと硬さとカーブ。もちろん爪の切り方も同じでいいはずがありません。

爪切りの使い方

ここ数年セルフケアやメンズ美容の意識の高まりもあり、爪切りの種類もかなり幅が広がりました。たくさんあればこそそれぞれの使い方も、どんな爪を切るのに適しているのかも違います。手、足、年齢や男女別、爪の癖、刃の角度や大きさも様々で、価格やデザイン性だけで選ぶのが難しいほど。ここでは、『もしジェル爪をカットするならこのタイプの爪切りをこう使ってほしい!』というところもご紹介します。

ちなみに、爪切りの正しい知識、自爪の切り方のコツはこちらでも詳しくご紹介しているので参考にしてみてください。

代表的な爪切りの2種類

グリップ型爪切り
ニッパー型爪切り

たくさんの種類や形状がある中で、一般的に多く使われているのはこの2種類です。

上:グリップ型。折りたたみ式でどこのお家にもあり普及率はダントツ。基本的には自爪をカットするように作られています。刃の開きが少なく、爪を挟んでカットする形状のためジェル爪を切るのは難しいです。

下:ニッパー型。ペンチのような動きでカットするタイプでプロネイリストの使用率は圧倒的。刃先の部分だけを使って細かく切ることができるため、ジェル爪にはこちらのタイプの方が適していると言えます。私もサロンワークはこのタイプをずっと愛用しているし、多くのネイリストにも支持されている老舗刃物メーカーであるsuwada、マルト、このあたりの使い勝手はさすが。
力をかけなくてもサクサク切れていくところや切り口断面の綺麗さ、かかる負荷の少なさ! 使ってみると使い心地の違いは1本目の爪でわかるはずです。ネットなどでも購入できるので、機会があればぜひ一度使ってみていただきたいです。

ニッパー型爪切りの使い方

使ったことがない、という人も多いニッパー型爪切り。
刃全体で一度に切るグリップ型とは違い、先端から1~2ミリの刃部分だけを使うのが特徴。爪のCカーブに沿わせるようにしながらこの刃先だけで少しずつカットしていきます。ニッパー型は、刃にも表裏があり、爪の切断面に当てるのは刃の表側。そうすると、切っているところをしっかり目で確認しながら切ることができるので深爪リスクを防ぐこともできます。

それから、正面から見た爪のCカーブが強めの人もニッパー型がおすすめ。このタイプの人はグリップ型では爪が平らに押し広げられる時に負荷がかなりかかってしまいます。ニッパー型の刃先のみを使って、爪を正面から見ながらCカーブに沿わせながら負荷をかけないように少しずつカットすれば、痛みやダメージリスクはかなり軽減されます。

爪切りの後にすること

爪の下45°くらいからバッファーを当て込むように
☓爪に垂直にあてる
先端からの剥がれの原因になりやすい

どんなに小刻みにニッパー型爪切りを使ったとしてもやっぱり細かく鋭利な角は残ってしまうので、切ったところを必ずファイルかスポンジバッファでなぞります。これだけで指で触った感触もなめらか、衣類にひっかかることもなし。おおまかにカットしてから長さや形の細かい微調整もできるので、爪切りではギリギリまで切らず少し長めに残して最後にファイルで整えるようにすると思い通りの形に仕上がります。

ジェルネイルのついた爪を切るのはどんな時?

爪にジェルネイルが付いたままで短くする、という事自体は本来しないほうがいいのですが、やっぱり手は生活するもの。思いがけずいろんなことが起こります。

それをふまえて、ジェル爪を短くするシチュエーションは大きく分けて2つ。

1つめは、ネイルオフと同時に伸びた分の爪の長さを短く整えるもの。これはサロンでもオフする度にしていることで、そこまで難しくないので神経質になる必要はありません。

2つめは、ついているジェルネイルは残したまま長さだけを短くしたい、というもの。難易度的には断然こっちです。『ジェル部分をきれいに残す』ことが前提なので、いかに爪に衝撃や圧をかけずに、爪をしならせずに静かに短くするかが重要。

この2パターンは同じ短くするのでも内容は全然違うので、それぞれの目的にあったやり方をご紹介します。

ネイルオフ、伸びた爪を短くしたい=爪切り使用○

どうしても爪切りを使うならニッパー型で少しずつカット

ジェルネイルオフと同時に、3~4週間のあいだに伸びた爪の長さを短くする場合。こちらは同時にジェルも落とすのでそこまで難しくはないですが、やはり爪切りで一気に断ち切るのはダメです。


アルミを巻く前に、ある程度爪先端を落とした方がネイルオフの時短にもつながるので、できれば150~180Gくらいのファイルで削るのが爪にも優しい方法。ファイルは力を入れずに動かし、往復させてもOKです。
削るには長さがありすぎる、爪切りで短くしたい場合は、ニッパー型爪切りの刃先で爪のカーブに沿わせるように少しずつ切り進め、少し長めに残しておきます。
どちらも大体の長さと形でかまいません。この後にアルミホイルを巻いてジェルを取り除き、自爪になった状態で180~240Gのエメリーボードで長さと形を仕上げます。

ジェルを残して長さだけ短くしたい=爪切り使用

2つのうち難しいのはこっち、ジェルが剥がれないように衝撃や振動を与えないことが大切です。爪切りは使わず、必ず150~180G程度のファイルで短く削ること!ジェル部分をまわりの指でなるべくしっかり抑えながら、力をかけずに優しくファイルを一方向に動かして削ります。実は力をかけてもかけなくてもファイルで削れる量は変わらないので、ガシガシ動かすのは衝撃を与える上に疲れるだけ。ファイルの端から端まで長く使って1ストロークでスーッと削るイメージで。

バッファーと同じく爪の下にファイルを当て、爪に対して45°に削る

それから、ファイルを当てる角度を爪に対して垂直ではなくやや斜め下からにする事も大事なポイントです。ファイルの後にスポンジバッファーで細かい角をなめらかにするのも忘れずに。

この方法はあくまで短い期間を過ごす応急処置的なものであり、先端を削っているためジェルが剥がれやすくなっています。最初にジェルをのせてからの期間をきちんと把握して適切なネイルオフを必ずしましょう。

これまで当たり前のようにグリップ型爪切りを使っていたのなら、ファイルで削ることに慣れる、思い切ってニッパー型を購入してみるのもいい機会かもしれません。はじめはぎこちなくても、慣れて上手に使えるようになると爪を切ることでのダメージリスクはほとんど気にならなくなります。
基本的にジェルネイルがついている時はファイルだけを使用すること、もしも爪切りで短くするならニッパー型で少しずつカット、この2つを徹底できたら爪の形さえもだんだん変わってくるんです。

ニッパー型爪切り、最近ではギフトとしてもケア用品としても人気が出てきたこともあり、あちこちで見かけるようになりました。ハサミや包丁同様、良い刃物は決してお安くはないですが、1度購入すれば長く愛用するもの。自爪の場合で1週間に1度程度爪を切る人が多いと言われ、その回数は換算すると1年間におよそ52回! その52回すべてがストレスなく快適、しかも爪がいつもきれいなフォルム、なんてまさに大人のたしなみとしては最高ですね。
一生モノの爪切りをがんばった自分へのご褒美やギフトに、というのも素敵です。