ジェルネイルアレルギーの症状と対応について。アレルギーにならないための6つの方法。


ネイルを美しくして、気分を高めてくれるジェルネイルですが、そのリスク面として代表的なものにジェルネイルアレルギーがあります。

グランジェもなるべく安全性を優先しながら商品を作ってはいますが、それでも事実アレルギーによるクレームは発生します。2011年の発売開始以来現在まで、私が把握しているだけで4件のケースがありましたが、クレームとして上がっていないケースを含めるともっとたくさんの方にアレルギーの発症があったでしょう。発症したお客様は皆様丁寧にご対応いただき、最終的には綺麗に回復されたので本当に良かったですが、症状が出ている時は大変な思いをされており非常に申し訳ない気持ちになりました。

できることならもちろん1件のアレルギーも出ない商品ができればベストではありますが、使い方次第でアレルギーになる可能性を下げることもできます。記事の最後に注意点についてお伝えしますので、是非最後まで読んで参考にしてください。

ジェルネイルアレルギーについて

そもそもアレルギーとは、特定の物質に対して過剰に免疫反応している状態を言います。免疫反応とは、体に異物などが侵入しようとした時に、体を守るために異物を攻撃したりする防御システムです。

ジェルネイルの場合、主にジェルが皮膚に接触した際に、ジェルの成分のうちどれかが皮膚を刺激し、免疫反応が強くでてしまって症状が現れることを指します。どんな物質がアレルギーの原因(アレルゲン)になるかは、個人差はもちろん、年齢や環境によって大きく変わり、その症状の出方も様々です。発症するかどうかはアレルゲンの強さだけでなく、その量も大きく関係します。

ジェルネイルアレルギーの原因

・HEMA

HEMAとは hydroxyethyl methacrylate(ヒドロキシエチルメタクリレート)の略で、「ヒーマ」や「ヘマ」などと呼ばれており、ジェルネイルの原料として多くのメーカーが採用しているモノマーです。無色透明で臭いもほとんどなく、ソフトコンタクトレンズや、歯の詰め物の接着剤などに使用されており、モノマーとして非常に一般的で実績のある原料です。

HEMAが含まれているジェルネイルは危険というような記事を良く見かけますが、確かに原料メーカーの資料を見ると皮膚に対して刺激性と感作性(アレルギー性)を有していると記載があります。ただし、HEMAが含まれていないジェルの場合でも同じような性質のモノマーを使用せざるを得ないので、その代替成分がどれほど安全か一概に判断できないのが難しいところです。HEMAを使っていなければ安全、と思い込んでしまうのは良くありません。

・ジェルリムーバー(アセトン)

ジェルネイルのオフには欠かせないアセトン。ほぼ全てのメーカーがオフ剤として使用しています。

アセトンによるアレルギーについての記事も良く見かけますが、JETOC(日本化学物質安全情報センター)の初期評価プロファイルによると、アセトンは皮膚に対して刺激性と感作性(アレルギー性)を持たない、と記載されています。ただ直接的なアレルゲンというよりは、その強力な脱脂性によって間接的に影響を与えている可能性は十分にあります。

・ジェルクリーナー(エタノール)

トップジェル硬化後の未硬化ジェルの拭き取りなどに使用するジェルクリーナーの主成分は主にエタノールです。

注射をする前の消毒液としておなじみのアルコールの一種ですが、同じくJETOCの初期評価プロファイルによると、エタノールの経皮吸収は非常に低く、アセトンと同じく皮膚刺激物質でもなければ、感作性物質でもない、と記載されています。ただしごくまれにアレルギー反応として赤く腫れたり、蕁麻疹のような症状が出る、という報告も見かけます。

・ネイル硬化用ライト(紫外線)

紫外線によるアレルギーは、その人の許容量を超えた紫外線を浴びて症状が出てしまう場合と、服用中の薬やサンスクリーン剤などとの組み合わせによって症状が出てしまう場合の、大きく2つに分かれます。

疾患ごとに原因やメカニズムが違うため、これも安易な判断はできませんが、近年のライト(特にLED)は「近紫外線」(405ナノメートル)という、紫外線のすぐ隣の波長の光を採用しており、以前ほど危険性は高くないかもしれません。ちなみに以前の蛍光管を使用したライトは紫外線(365ナノメートル)がほとんどでした。

・その他、ジェルネイルの原料

ジェルネイルの原料には、HEMAに代表されるモノマーの他、重合促進剤や防腐剤、顔料など様々な成分を使用しています。もしアレルギーが発症した場合その原因を特定するには各成分ごとにパッチテストを実施する必要があり、実際は不可能に近いというのが現実です。

ジェルネイルアレルギーの症状

症状は主に、赤く腫れ上がって水疱ができ、かゆみや痛みを伴います。爪の周りはもちろん、手全体から、手で触れてしまうあらゆる箇所で発症します。ジェルネイルを使用後すぐに症状が出たり、数時間後に症状がでる場合もあります。

症状が出た場合の対応

まずはジェルネイルの使用をすぐに止めてください。石鹸などで手洗いし清潔な状態にしてから、なるべく手袋などをして指先に刺激を受けないように安静にする。その後皮膚科医等に診断してもらってください。細菌感染などの症状と見分けがつかない場合もありますので、良く状況を説明してください。

抗炎症薬ですぐに症状が収まることもありますが、一旦アレルギーを発症してしまうとアレルゲンに対して非常に敏感になっているため、一定期間ジェルネイルは禁物です。既出のとおり、ジェルネイルアレルギーの原因を特定するのは非常に困難です。ジェルネイルの施術に必要な道具も含めて一切触れないようにしてください。

ジェルネイルアレルギーにならないためには

どの成分がアレルギーになるかは個人差があるとしても、やはりジェルネイル自体(に含まれる成分)がアレルゲンになる可能性が高いです。つまり、いかにしてジェルに触れないか、ということが重要になります。以下、具体的に注意するべきポイントです。

・爪からはみ出さないように塗る

人間のやることなので、気をつけていても失敗をしてしまいます。ご注意ください、と言うしかありません。はみ出して皮膚についてしまった場合は、ジェルクリーナーなどを含ませたコットンなどですぐに残らず拭き取ってください。

・皮膚保護用クリームを塗る

ジェルネイルをやる前に、皮膚保護用のクリームを指先に塗ってバリアする、という方法もあります。クリーム状のケロデックスやジェル状ダーマバリアなどがよく使われています。

・容器からジェルがこぼれないように注意する

ジャータイプの容器でもブラッシュオンタイプの容器でも、ブラシからジェルが垂れてしまうことが良く起こります。ジェルをブラシに取った際に、必要量以外は良くこそぎ落とすことを意識して、こぼれないようにしてください。

・容器のフチなどに着いたジェルを良く拭き取って綺麗にしておく

容器に着いたジェルを拭き取らないまま保管すると大惨事です。特にかばんの中に入れてしまった時などは、もう様々な物がベトベトになってしまい、ジェルに触れるなという方が無理、となります。なのでジェルネイル使用後は必ず容器を綺麗に拭き取りをしてください。ジェルクリーナーを含ませたコットンなどをお使いください。

・ピールオフタイプのジェルネイルを選ぶ

ジェルネイルのオフを正しく実施すると、基本的にはジェルリムーバー(アセトン)を使用することになります。アセトンによって溶け出したジェルに一切触れずにオフすることは難しく、どうしても多少は皮膚に接触してしまいます。

これを避けるためには、ピールオフ(剥がせる)タイプのジェルネイルという選択肢。アセトンを使わずにシールをめくるようにオフできるので、その分安全性が高まります。ただし通常のベースジェルよりも持ちは悪くなるデメリットも。

パッチテストについて

特に継続して同じメーカーのジェルネイルを使用する方は、パッチテストをしてみるのもひとつの方法です。文中にも出ましたが、パッチテストとは、使用対象の成分を腕の内側などに少量塗布し、実際に症状が現れるかどうかのテスト。このテストで問題なければ、その人自身がその商品でジェルネイルアレルギーが発症する可能性は低くなります。ちなみにグランジェは私を含めて数名のパッチテストを経て症状の出なかった物を商品化しています(もちろんこれで全ての人に安全という訳ではありません)。

まとめ

美しくするつもりでやったジェルネイルで、逆にダメージを受けてしまうのはとても残念なことです。リスクにしっかりと目を向けて、むやみにジェルや溶剤に触れてしまわないようにどうぞお気をつけください。

皆様の快適なジェルネイルライフ心から願っています。

【ご案内】

ピールオフタイプのベースコートです。他のメーカーのジェルでもお使いいただけます。
↓アレルギー対策に是非お試しください↓

ピールオフベースコート
by 中島桐人

#アレルギー#安全性#成分