セルフジェルネイルをしてみたい、でも何が必要かもどうすれば良いかも分からないという方へ。このページはセルフジェルネイルの知識が全く無い方でも全て読めば全体像が分かるようになる、ということを目指して作りました。最新の正しい知識をメーカーの現場よりお届けします。ボリュームがある内容なので、必要な箇所だけ読んでいただくでも結構です。ぜひご参照ください。
【新商品】持つ、剥がせる、傷まない。みんなが待ち望んでいたジェルネイルキットがついに登場。
ジェルネイルは1990年代に南アフリカで開発され、アメリカで初めて商品化されたネイルコスメです。2000年代初頭に日本に上陸したと言われています。当初はネイルサロンでサービスを提供するためのプロ用のアイテムでしたが、2000年代後半になるとセルフ用の製品が登場します。
マニキュア(ネイルラッカー、ネイルポリッシュ)との大きな違いとしては、マニキュアが絵の具やペンキのように塗って乾かすだけなのに対し、ジェルネイルは乾かすだけでは固まらず、ジェルネイルライトを照射して硬化させるという点です。
歯科用資材にそのルーツがあり、虫歯の治療の際、詰め物を入れた後にピッという音と共に光を当てられた覚えがあると思いますが、あれと同じ原理で硬化します。
ジェルネイルはマニキュアと同じく、
・ベース
・カラー
・トップ
の3層が基本の構成となります。それぞれを塗ってジェルネイルライトで硬化する、という作業を繰り返して仕上げていきます。
無色透明で、爪に直接塗る下地のジェルです。爪に密着して簡単に剥がれないようにする、という役割を担います。塗る前に爪表面を軽く削る「サンディング」という工程があり、ネイルサロンでは今でもほとんどの所で実施されていますが、セルフジェルネイルではサンディングのいらない「ノンサンディング」タイプが主流です。
ベースジェルはジェルネイルライトでいくら照射しても完全には硬化せずに、表面に触るとベタつきのある「未硬化ジェル」が残ります。未硬化ジェルには次に塗るジェルをスムーズにつなぐ役割もあります。
顔料などを混ぜ込んで色付けしたジェル。ラメや細かいパールのような材料だけ入っているものも含めてカラージェルと呼びます。ベースジェルと同じく完全には硬化せず、未硬化ジェルが残ります。尚、この表面に未硬化ジェルが残っていて内部は硬化している状態のことを「仮硬化」と言います。
カラージェルは基本的には仮硬化したベースジェルの上から塗ります。マニキュアと違ってベースなしで直接爪に塗ってもすぐに剥がれてしまいます。
仕上げに塗る透明のジェル。表面にツヤを与え、ジェルに強度を加えます。未硬化ジェルが残るタイプもあり、その場合ジェルクリーナーで拭き取る必要がありますが、セルフジェルネイルでは拭き取りがいらずに完全硬化する「ノンワイプ」タイプが一般的です。
その他にも様々なジェルがありますが、後ほどご紹介します。
ジェルネイルライト(以下ライト)とはジェルネイルを硬化させるための専用ライトです。
ジェルネイルは、光を受けることによって硬化するように作られていますが、光の種類(波長)によってその硬化の効率(スピード)が変わります。
波長以外にジェルネイルの硬化効率に影響するのは、光の「パワー」と「量」。
単位でいうと、パワーが「照度:mW/c㎡(ミリワット平方センチメートル)」で、量が「積算光量:J/c㎡(ジュール平方センチメートル)」です。
尚、ジェルネイルライトを検索すると商品名と合わせて◯W(ワット)と表示されることがほとんどですが、あれは光のパワーではなく単なる消費電力量の数字で、実際にはジェルネイルの硬化効率とは関係ありません。ライトの形状は様々ですが、ネイル1本ずつ照射するポータブル型か、ネイル5本ずつ照射する置型か、の大きく2つに分かれます。
ネイル1本ずつ照射するスタイルです。ペン型や、マウス型、ボックス型などあり、コンパクトで持ち運びや収納をしやすいというメリットがあります。セルフジェルネイルでは、ネイル1本ずつジェルを塗って照射するやり方がミスを少なくするため、コンパクトという利点があるポータブル型が広く流通していますが、ネイルのサイドにまで光が当たりにくいというデメリットがあります。
ネイル4~5本を1度に照射するスタイルです。ドーム型や、ボックス型などがあります。ネイルサロンではまとめて数本にジェルネイルを塗り、ライトで照射している間に空いた手にジェルを塗る、というやり方ができるため、基本的には置型ライトしか設置していません。セルフジェルネイルでも、収納に困らない場合はこちらのタイプでも全く問題ありません。
セルフジェルネイルでやることは、基本的には
・プレパレーション(準備)
・オン(ジェルを塗る)
・オフ(ジェルを落とす)
と大きく3に分かれます。
全体の流れとしては以下のとおりです。
プレパレーション(所要時間5~10分)
①手を洗浄する
②爪の形を整える
③キューティクル(甘皮)を整える
④爪表面の油分を拭き取る
オン(所要時間30~40分)
①ベースジェルを塗る
②ジェルネイルライトで照射する
③カラージェルを塗る
④ジェルネイルライトで照射する
⑤カラージェルを塗る
⑥ジェルネイルライトで照射する
⑦トップジェルを塗る
⑧ジェルネイルライトで照射する
オフ(所要時間30~40分)
①ジェル表面を削る
②コットンにジェルリムーバーを染み込ませる
③ジェルにコットンを合わせた上からアルミホイルを巻く
④ウッドスティックで除去する
⑤セラムやオイルで保湿する
プレパレーションをしなくてもジェルネイルは完成しますが、仕上がりや持ちに違いがでるのでなるべく実施しましょう。
尚、オンの所要時間は、グランジェでワンカラーを爪10本塗った場合の目安となります。ライトの照射時間は各メーカーによって違いがあるのでご注意ください。
画像付きの詳細も以下に記載しておきます。
詳細はセルフジェルネイルのやり方ページにて詳細や動画をご覧いただけます。
上記の流れの中で登場した、セルフジェルネイルに必要となるアイテムをご紹介します。
目の粗さをG(グリッド数)で表し、数字が大きいほど目が細かくなります。爪の形を整える時は180~240G、またオフ時にジェル表面を削る時は100~150Gがよく使用されます。
スポンジを挟んだ弾力性のあるファイル。サンディングが必要なベースジェルを使う場合は、ネイルバッファで爪表面を軽く削ります。ネイルファイルを使用した後のバリ取りや、爪の整形にも使用できます。
はみ出したジェルの除去、甘皮処理、オフ時のジェルの除去など、様々な用途で使用します。
爪表面の油分や、ブラシなどのツールの拭き取りに使用します。コットンではなく毛羽立たないキッチンペーパーを使うのが正解。
アルコール系の溶剤で、爪や手の消毒、油分の拭き取りなどで使用します。
市販のカットコットン(コットンパフ)です。爪の大きさにカットし、オフ時にジェルリムーバーを染み込ませて使用します。
市販のアルミホイルです。オフ時にジェルリムーバーを染み込ませたコットンをネイルに巻きつける際に使用するので、適切な大きさにカットして使います。
アセトンを主成分とした溶剤で、ジェルネイルのオフ時に使用します。ジェルネイルはマニキュアで使用する除光液ではオフできません。
ジェルネイルのオフ時に使用されるジェルリムーバーは脱脂性があり、爪や周辺の皮膚を乾燥させてしまう場合があるので、セラムやオイルで保湿ケアします。
ジェルネイルをセルフでやるか、ネイルサロンでやってもらうかを比較した場合、次のようなメリットとデメリットがあります。
一番のメリットはなんと言ってもコスト。ハンド10本の場合ワンカラーでも3,000円から10,000円以上はネイルサロンで支払うことになりますが、それがセルフだと確実に10分の1程度の価格に収まります。
ネイルサロン行く予定を調整し、当日行ってサービスを受けて帰ってくるまでの時間を考えると、自宅でいつでも好きな時にできるのも大きなメリットです。
セルフジェルネイルに慣れてくると、技術の上達や達成感はもちろん、一人で無心になれる時間として作業そのものが好きになる方もたくさんいます。
初心者でもセルフで凝ったネイルアートがすぐできるようになる、というのは残念ながらありません。特に利き手に塗る作業は、最初ワンカラーでも苦戦することがあります。相当器用だと自覚のある方は別として、技術の求められるネイルアートなどはネイリストにおまかせする方が無難です。
ハンドマッサージやネイルトラブルの相談、ダメージの修復まで受けてくれることもあるネイルサロンと比べて、当然ですがセルフはそのようなサービスを受けることはありません。
次はセルフネイルをジェルネイルでやるか、マニキュアでやるかを比較した場合についても、メリットとデメリットを見てみましょう。
どんなに良いマニキュアのトップコートでも、ジェルネイルほどのツヤは出ません。一度ジェルネイルをやると、マニキュアには戻れなくなる大きな理由がこのツヤです。
マニキュアが何週間も持ったというケースは非常に稀ですが、ジェルネイルなら2週間程度の持ちを期待できます。
ジェルの層が爪表面を覆い適度に補強してくれるので、薄い爪や割れやすい爪の保護を目的に使用されることもあります。
乾くまでかなりの時間が必要なマニキュアに対して、ジェルネイルはライトで数十秒照射(メーカーによって違います)するだけで硬化します。
ジェルネイルにはマニキュアほどの刺激臭がありません。換気しても部屋に臭いが残ってしまうようなこともなく、家族やペットを気にしながらマニキュアをしていた方にはおすすめ。
マニキュアはリムーバーで拭き取るだけでオフできますが、ジェルネイルのオフは大変手間のかかる作業です。ただ、近年はオフを楽にするピールオフベースジェルなどのアイテムが出てきています。
ジェルネイルはオンの時にサンディングをすることがあり、オフの時も強い溶剤(アセトン)を使いますが、ベースジェルをノンサンディングやピールオフタイプにするなど、ダメージを軽減する選択肢もあります。
実はコスパに優れるセルフジェルネイル。グランジェでワンカラーをハンドの爪10本塗った場合を例に、ランニングコストを見てみましょう。
塗り方によってかなり差がありますが、グランジェなどの刷毛付きのポリッシュボトルの場合、1回(ハンドの爪10本)あたりベース、カラー、トップ各約0.1g~0.2gを使用します。つまり、ワンカラー2度塗りで仕上げた場合、1回のジェルの使用量は以下の通りです。
ジェル1本あたり何回分使えるかを見ましょう。内容量は各5ml(約5g)なので、
グランジェのジェルの価格2,980円(税込)を使用回数で割るとハンドの爪10本あたりのランニングコストの目安が出ます。
だいたいコーヒー1杯分で、ハンドの爪10本ジェルネイルができてしまう計算になります。
セルフジェルネイルは2週間程度の持ちを期待できるので、月に2回ネイルチェンジをした場合、ベース、トップは1~2年、カラーも同じ物を使い続けたとして半年~1年程度は使える計算になります。マニキュアは揮発によってどんどん固まっていくので、使い切れることは殆どなく半分も使えたら良い方ですが、ジェルネイルは光が入らない限り固まらないので、管理に問題なければ最後まで使い切ることができます。
尚、刷毛の付いていないジャー容器のジェルの場合、ベース、カラー、トップと使用する度にジェルブラシについたジェルを拭き取る必要があるので、丁寧にジャーの縁で残ったジェルを落とさないとかなりのロスが出てしまします。ご注意ください。
すでに紹介した物以外にも様々なアイテムがあり、またどんどん新しい商品がリリースされています。
ツヤ消しに仕上げるためのトップジェル。ツヤそのものが大きな特徴であるジェルネイルですが、ツヤ消しにすることで印象が大きく変わります。他にも自爪の表面を綺麗に見せたり、アートネイルの下地用としてなど、様々な使い方があります。コラムもありますのでよろしければご一読を。
カラージェルの基材部分のみ、つまり顔料の入っていない透明のジェルです。主に調色用に使用します。カラージェルの薄め液として使ったり、グラデーションネイルをする時など、こちらも様々な用途があります。
ジェルネイルのオフは、専用の溶剤を使用して剥がすことが一般的でしたが、溶剤なしでシールを剥がすようにオフするタイプがピールオフベースジェルです。今までのオフと比べると圧倒的に手軽になり、持ちも通常のベースジェルと遜色ない商品も出てきています。今後セルフジェルネイルではこのタイプが主流になると思われます。
ベース、カラー、トップの役割を1つにまとめたのがワンステップジェル。塗ってライトで硬化するだけなので、工程が少なく簡単にオンできるのがメリットです。オフも上記のピールオフベースジェルのように、剥がすだけというタイプが主流ですが、同じく通常のベースジェルほどの持ちやツヤは期待できません。
通常セルフジェルネイルでは、ソフトジェルやソークオフジェルと言われる、ジェルリムーバーでオフできる物が使われますが、もっと強度があり、爪の長さ出しなどに使われるのがハードジェルです。ソフトジェルがウレタンを主成分とするのに対して、ハードジェルがアクリルが主成分。専用のネイルマシンで削らないとオフができず、セルフでやる方は非常に稀です。
爪に貼るだけ、剥がすだけ、のネイルシールでしたが、近年はジェルネイルのようにライトを照射して硬化するタイプのものが登場しています。ジェルネイルのようにツヤと持ちの良さを備え、様々なデザインがあるので技術なしでネイルアートが楽しめます。デメリットとしては、爪の形にピッタリ合わないことと、ランニングコストがジェルネイルよりも高くなる点です。
グリッター、ラメ、パール、スタッズ、ビジュー、シェル、シールなど様々な種類があります。パーツを置きたい箇所にベースジェルを塗り、パーツを置いてライトで照射して固定させます。
ジェルネイルはの容器は、マニキュア容器として定番の「ポリッシュボトル」(ブラシ付き)タイプか、「ジャー」(ブラシ無し)タイプかに分かれます。ジャー(コンテナとも呼びます)の場合は別途ジェルネイルブラシが必要です。またポリッシュボトルでもネイルアートで付属のブラシでは描けない線が欲しい時などに使用します。代表的なのが以下の5種類です。
チークブラシのように毛束が多い形状で、ファイリングで出るネイルダストを払って除去するためのブラシです。
カラージェルやミキシングジェル、またグリッターなどを混ぜるための専用パレット。ガラス製やプラスチック製があります。
ジェルパレット上でジェルを混ぜる際に使う金属製のヘラ。容器の中で沈殿してしまったカラージェルの顔料やグリッターなどを撹拌する際にも使用します。
その名のとおり甘皮を押し上げるためのヘラ。プラスチック製や金属製があり、オフ時のジェルの除去にも使用します。
甘皮やささくれなど、爪切りでは処理が難しい細かい角質の除去に使用するニッパー。品質や価格に幅があり、よく切れる物は取扱いに注意が必要です。
ペンチのような形状の爪切りで、一般的ではありませんがプロの間ではほとんどこちらを使用しています。ハサミを使うように切るので形の調整ができ、少しずつ切れるため爪への負荷も軽減されます。ジェルネイルが付いたままでも使用可能。
細かいネイルパーツなどを扱う際には必須のツールです。こぼれたジェルの拭き取りやオフ時に扱うジェルリムーバーなど、なるべく手で触れたくない物の取扱いにあると非常に便利。意外と品質に差があり、良い物は耐久性や使用感に優れます。
ジェルネイルのオフ時に、ジェルに巻きつけるアルミホイルの代わりに使うゴム製やシリコン製のキャップです。金属のアレルギーやアルミホイルが苦手な方におすすめ。またアルミホイルよりも密閉できる上、両手同時に使用できるので、オフ時間の短縮につながります。
先端にビットと呼ばれる研磨用のパーツを取り付けてモーターで回すマシン。目的に応じてビットを交換し、ジェルネイルのオフからキューティクルや角質の処理、爪の成形などに使用します。元々はプロ用のアイテムでしたが、手軽な充電コードレスタイプなどもありセルフのユーザーも増えてきています。左右の手で使いやすい回転方向が逆になるため、その切り替え設定がある物を選びましょう。
爪のキューティクル(甘皮)を除去するためのアルカリ性の溶剤です。ちなみに爪やキューティクルは、皮膚の表皮の角質が変化したもので、ケラチンというタンパク質でできています。タンパク質はアルカリ性に溶けやすく、酸性には溶けにくい性質です。ジェルネイルに含まれる酸が爪を溶かしてダメージを与えるという情報を良く見かけますが、根拠の無いデマなのでご注意ください。
文中ですでに説明した言葉もありますが、セルフジェルネイルで使用される専門用語についてまとめました(50音順)。
ジェルリムーバーの主成分です。ジェルネイルのオフ溶剤としてほとんど全てのジェルリムーバーに採用されています。脱脂性がきついので使用時に肌への影響が懸念されますが、現時点でアセトンに代わる安全で有効な溶剤はありません。
セルフジェルネイルでは、主に爪先の先端部分を指します。ジェルネイルを付けて生活する中でいちばん物に触れる頻度が高い部分で、ここからジェルが爪から浮き始めることも。ベース、カラー、トップ全てをエッジにまで巻き込むように塗ると持ちが良くなります。
ジェルはいくらライトで照射しても、酸素と触れている箇所は硬化しないという特徴があるため、表面に固まりきらないジェルが残ります。でもその内部は硬化している状態のことを仮硬化と言います。
上記と矛盾しているようですが、一定時間ライトで照射すると表面も完全に硬化するタイプのトップジェルもあり、完全硬化タイプやノンワイプタイプと呼ばれます。セルフジェルネイルではスタンダードなトップジェルです。
甘皮とも言われる、爪の生え際から出ている約1mm以下の皮膚の一部分。ここを軽く押し上げて綺麗に整えることで爪が縦長に見えます。
キューティクルの下から出ている薄い角質のことをルースキューティクルと言い、よく混同されるます。プレパレーション時に除去するのはキューティクルではなく、ルースキューティクルの方です。
ベースジェルやトップジェルなど、顔料の入っていない無色透明のジェルのことを総称してクリアジェルと呼びます。
ジェルをライトで照射すると発生する反応熱です。一定の温度まで上昇すると照射が続いていてもそこからなだらかに温度が下がる、という温度変化をします。ジェルを塗る量やライトの照度などの影響を受けるので、硬化熱を抑えるには量を少なくし、ライトの光源から近すぎない位置で照射してください。特にトップジェルが高温になることが多いのでご注意を。
マニキュアの容器としておなじみのポリッシュボトル(刷毛付き)タイプのジェルネイルを指します。ちなみにグランジェは日本のジェルポリッシュの草分けで、2014年からポリッシュボトルを採用しています。
ジェルネイルライトの光のパワーを表し、単位は主にmW/cm2(ミリワット平方センチメートル)です。ジェルネイルの硬化効率(スピード)に影響します。単純にW(ワット)数でライトのパワーを判断されている現状ですが、そのほとんど全てが照度とは関係のない「消費電力」ことを言っており、実際の光のパワーではありませんのでご注意ください。
硬化しても柔軟性があり、ソークオフできるタイプのジェルのことです。グランジェはもちろん、セルフジェルネイルではこのソフトジェルがスタンダードとなります。
爪根本から爪先の白い箇所までの間にある、爪大半を占める部分を指します。正常だと薄いピンク色に見えます。
爪の生え際、皮膚の奥に存在している、爪が作られている部分です。爪の状態や成長に大きな影響があります。
主にサンディングを必要としないベースジェルのことを言います。セルフジェルネイルではノンサンディングが一般的になりつつあります。
ライトで表面まで完全に硬化するジェルのことを言います。未硬化ジェルの拭き取りが不要なのでノンワイプ(タイプ)と呼びます。
爪先の裏側にある、爪と指をつなぐように存在している皮膚の一部です。長期間爪を伸ばすとこの部分が伸びて爪が縦長に見えますが、神経が通っているので痛みが伴うこともあります。
ウッドスティックをコットンの上にあて、クルクルと回すと繊維が巻き取られ、綿棒の先端のような状態が出来上がります。これをバトネと言い、キューティクル(甘皮)を押しあげたり、爪周りの汚れを除去したりして使います。皮膚への負担が少ないツールで、簡単に作れるのでセルフジェルネイルのお役立ちアイテムです。
ライトの光の波の長さを指し、単位はnm(ナノメートル)。ジェルには重合開始剤という硬化に関わる成分が添加されており、その成分が光の波長によって吸収の度合いが変わり、硬化の効率(スピード)に影響します。以前は365nm(ナノメートル)あたりの紫外線が普通に使われていましたが、今はどのメーカーもだいたい効率良く安全な光として、紫外線から少し外れた405nmの波長を採用しています。視覚的にもわかりやすい青い光です。
ネイルファイルなどで爪やジェルネイルの成形や研磨をすること。
爪先の白い部分で、爪が伸びるとここが伸びます。ファイリングなどによるフリーエッジの成形で、ジェルネイルの形が決まります。
ベースジェルやカラージェルはライトでいくら照射しても完全には硬化せずに、表面に未硬化ジェルが残ります。次に塗るジェルをスムーズにつなぐ役割もあります。
ルースキューティクルはキューティクル(甘皮)とは別物で、キューティクルの下から先に薄く伸びている角質の膜のこと。この上からジェルを塗るとそこから剥がれてしまう原因となるので、プレパレーション時に除去します。お湯やキューティクルリムーバーでふやかしてバトネなどで軽くこすると白いカスが出るので取り除いてください。
爪の根元に現れる白い半月型の部分です。新しく生成された爪で水分を多く含むために白く見えます。甘皮の位置の個人差によって見えたり見えなかったりします。
ジェルを爪に塗った直後の表面には塗りムラ(刷毛ムラ)が発生して、縦筋が入っているように見えます。それが表面張力の作用でフラットになるように流動し、ムラがおさまることをレベリングと呼びます。ジェルはこの表面張力と流動性がうまくバランスするように設計されているので、塗った後はレベリングを少し待ってからライトで照射したほうが綺麗に仕上がります。
ジェルネイルは光との化学反応によって硬化するという仕組みです。その化学反応の際に発生する反応熱を硬化熱と呼んでいます。特にノンワイプタイプのトップジェルは硬化熱が高くなりがちで、厚塗りをした場合などは思わず一瞬で手を引いてしまうほど高温になる場合があるので注意が必要です。さらに詳細を知りたい方はこちらをご覧ください。
ジェルネイルには様々な成分が添加されていますが、中には刺激性や感作性(刺激を重ねることによってその反応が次第に大きくなる性質)の強い物が含まれており、それが直接肌に触れることによって引き起こされます。ジェルそのもの以外が因子になる場合も考えられますが、一度アレルギーになるとかゆみを伴って赤く腫れ上がります。直接ジェルに触れないことが一番の予防策となりますが、詳細はこちらをご覧ください。
ジェルネイルが端から剥がれかけたりした状態のままでいると、その隙間に緑膿菌という常在菌が繁殖してその部分が緑色に変色してしまうことがあります。これをグリーンネイルと呼び、痛みなどの症状はありませんが見た目を大きく損ねてしまいます。ジェルと自爪の隙間、つまり菌が繁殖しやすい状況を作らないことで、グリーンネイルを避けることができます。剥がれかけたジェルネイルは早めにオフしてしまいましょう。